日本語対応にはまだ課題があり、独自の組み合わせによって初心者には少々ハードルが高い領域と言えます。
-本文中

(最終更新 2025年02月22日)

Shopify Flowとはなに?使い方のヒントになる実践サンプル6選

Shopify Flowとは、Shopifyが公式に提供する自動化ワークフロー作成アプリ。Shopify Flowの基本と使い方、さらには実際の事例を交えて、そのメリットやヒントになる使い方について詳しく紹介します。

Shopifyは、ECサイト制作・運営者にとって強力なプラットフォームですが、その魅力の一つが、運営の手作業を軽減させる自動ワークフローです。

特に、その実現を支えるのが、Shopify社が提供する無料アプリ「Shopify Flow」です。

しかし、日本語対応にはまだ課題があり、独自の組み合わせによって初心者には少々ハードルが高い領域と言えます。

この記事では、Shopify Flowの基本と使い方、さらには実際の事例を交えて、そのメリットやヒントになる使い方について詳しく紹介します。Shopifyの自動化ツールとして、どのように活用すればよいのか、ぜひご覧ください。

Shopify Flowとは?

Shopify Flow(ショッピファイ・フロー)とは、Shopifyが公式に提供する自動化ワークフロー作成アプリです。

特定の条件(トリガー)に基づいて、注文管理・在庫管理・顧客対応などの繰り返し作業を 自動化 できるため、ECサイト運営の手間を大幅に削減できます。

基本的な流れ(フロー)とその名称は、

①特定の条件:トリガー(Trigger)

②条件:コンディション(Conition)

②実行:アクション(Action)

になります。

例えば、以下のような処理を ノーコード で設定可能です。

・顧客が購入したら(トリガー) → それが高価商品だった場合(コンディション) → VIPタグを自動付与(アクション)

・在庫が少なくなったら(トリガー) → 通知を送る(アクション)

・注文が入ったら(トリガー) → まだ決済を済ましていない場合(コンディション) → 管理者にアラートを送る(アクション)

これにより、手作業で行っていた業務を効率化し、より戦略的な運営に集中できるのが Shopify Flowの強みです。

Shopify Flowのメリット

Shopify Flowの主なメリットを挙げると、以下のようになります。

ノーコードで簡単にワークフローを自動化

Shopify Flowは、プログラミング不要でEC業務を自動化できるのが最大の魅力。他のECプラットフォームではカスタム開発が必要な作業も、直感的なUIで簡単に設定可能です。

業務効率を大幅に向上

注文処理、在庫管理、顧客フォロー、マーケティング施策など、繰り返し発生する作業を自動化することで、人的ミスを減らし、時間とコストを削減できます。

サードパーティアプリとの連携が強力

Shopify Flowは、GoogleシートやLINE、Slack、などの外部アプリと連携できるため、マーケティング施策や業務管理も一括で自動化できます。

他にも、豊富なトリガー&アクションの組み合わせなどもShopify Flowのメリットと言えます。

Shopify Flowで何ができるの?トリガー紹介

「便利な自動ワークフロー」と言われても、フロー応用例は多岐にわたって非常に多いため、その使い道を一概に紹介する事は難しいと思います。

まずは、Shopify Flowの発火ポイントとなるトリガー(Trigger)の種類をある程度把握しておくと「何ができるか」が少しは見えてくるはずです。

Shopify社が公開している公式ページにトリガーの種類がまとめられているので、ぜひチェックしてみてください。

Shopify Flow実践サンプル

ここからは、Shopify Flowの活用に役立つサンプルフローをいくつかご紹介します。

実際に試してみることで、Flowの使い方や動作の仕組みを理解するヒント になるはずです。ぜひテストしながら、ストア運営に役立つポイントを探ってみてはいかがでしょうか。

1.会員登録フォームに入力したデータをメタフィールドに追加

以下の記事は、新規会員の生年月日を収集する際に、

①トリガー:新規会員が登録された(Customer created)

②アクション:「生年月日」の値を特定のメタフィールドに追加(Update customer metafield)

というワークフローを作成する手順を紹介しております。

Shopify 会員登録フォーム > 生年月日 > 回答(値)をメタフィールドに追加

2.支払い未確定注文をスタッフに知らせる

以下の記事は、注文はしたものの、銀行振込やコンビニ決済など、支払いが完了されていない注文が発生した際に、

①トリガー:注文された(Order created)

②コンディション:支払いは未完了(Order fully paid = false)

③アクション:内部メールをスタッフへ自動配信(Send internal email)

というワークフローを作成する手順を紹介しております。

【Shopify Flow】インターナルメールで支払い未確定注文をスタッフに知らせる

3.実行を予約する


以下の記事は、特定の日時になると、

①トリガー:特定の日時になったら(Schedule)

②アクション:実行の対象になる顧客データを取得(Get customer data)

②アクション:各顧客にメールを送信(Send Marketing Email)

というワークフローを作成する手順を紹介しております。

【Shopify Flow】特別な日にロイヤリティの高い顧客にクーポン番号メールを送る

4.商品公開後「販売開始日時」を指定

上記の「実行予約」と少し被る手法になりますが、Shopify Flowを応用した、アプリなしで商品公開後「販売開始日時」を指定(予約)する方法も紹介しているので、以下の記事をチェックしてみてください。

【Shopify小技】アプリなしで商品公開後「販売開始日時」を指定(予約)する方法

5.「実行対象リスト」を内部メールで送信

以下の記事は、特定のアクションを実行する際に、その対象となるデータ(例えば、顧客データ)を内部メールでスタッフへ送信するワークフローを紹介しておりま。

【Shopify Flow】「スケジュール」ワークフロー終了後に「実行対象リスト」を内部メールで送信

6.注文をGoogleシートに追加

注文が発生した際に、Shopifyの管理画面で注文確認ができない場合、スタッフに注文リストを共有するのに便利なのがGoogleシート(Google Spread Sheet)です。

以下の記事は、定期購買(サブスクリプション)アプリで有名なハックルベリーさんが紹介した活用例です。

【Shopify Flow】注文をGoogleスプレッドシートに追加!つまずきやすい4つのポイントを解説

応用例として、上記で紹介した「支払い未完了」注文だけをスプレッドシートに追加するなどの応用も可能かと思います。

いかがでしょうか。アイディア次第で様々なオリジナルフローを作成する事もできると思いますので、ぜひ試みていただければと思います。

初めまして。運営者ホリと申します。

当ブログは「Shopifyを一緒に悩んで楽しむ仲間」に向けて情報を発信するブログです。

ここで扱うテーマは、構築やカスタマイズにとどまらず、SEOマーケティングやロジスティクスといった運営全般に広がります。

中でも最も重要視するのは、Shopifyを使った構築や運営に携わる中で「大掛かりな開発と投資に頼らなくても目的を達成できる工夫」。

確かな知識と経験を土台にしながら、日々の学びを記事にまとめて、同じように試行錯誤している方々とシェアしています。 日々の実践から得た知見を記事にまとめることで、Shopifyを使う仲間たちの小さなヒントや発想のきっかけになればうれしいです。

「ちょっと聞いてみたい」「これで大丈夫?」といった気軽な相談も大歓迎です。 Shopifyを通じて一緒に試行錯誤しながら、学び合える場として、このサイトを活用していただければ幸いです。

このブログと運営者について

お問い合わせ

BLOG More

Js

2日前

【第1回目】Shopify「cart.js」のトリセツ・まずざっくり全体像を掴もう!

① onChange() → ② updateQuantity() → ③ publish → ④ connectedCallback > onCartUpdate()という順番で動いています。..

Liquid

2週間前

【Shopify小技】折りたたみブロック(collapsible_tab)にアイコンを追加したい!

「少し見た目をユニークにしたい」「renderスニペットの動きを深く理解したい」..

Liquid

3週間前

【Shopify小技】タグで絞り込むコレクションページを実装!基本となるオブジェクト「current_tags」とは

Shopifyのコレクションページでは 複数タグの「AND」条件による絞り込みが自然に実現されており‥..

設定

3週間前

【Shopifyレポート】毎月の在庫と販売数を一目で確認したい!「商品別の毎日販売された在庫最」とは

おかげで、数字に超厳しい経理担当からもめちゃくちゃ褒められたほどです。..

Liquid

3週間前

【Shopify小技】パスワードをお忘れですか?を押しても遷移しない‥エラーのシンプルな解決方法

厳密にいえば、新しいページへ遷移しているわけではなく、同じページ内でJavaScriptとCSSを使い、二つのフォームを切り替えて見せているだけ..

Flow

4週間前

【Shopify小技】Cart attributesの内容は注文一覧で確認とれない‥その対策を考えてみた

残念ながら、注文一覧の「列」にCart attributesの値を直接取得・表示する機能が用意されていません。..

Js

4週間前

【Shopify小技】購入時ログイン必須の導線改善に役立つ「最近見た商品」一覧を作成

商品数が多かったり、購入までの導線が複雑なショップでは、ユーザーが途中で迷子になってしまうこともあります。..

設定

1か月前

Shopifyを使うなら検討してみたい発送代行システム「ロジレス」使い勝手と感想

「次回のレクチャーまでにこの動画を数本観ておいてくださいね」といった“宿題(?)”も出されます。..

Liquid

1か月前

【Shopify小技】PCとスマホで違うメニュー構成にする簡単な方法

「linklists.mobile-menu.links」ではなく「linklists['mobile-menu'].links」のようにブラケット記法で記述するのが安全..

Liquid

2か月前

【Shopify小技】メタフィールドで解決!商品ごとに手動でおすすめ一覧を作成

メタフィールドでは「.value」を使って直接オブジェクト配列を扱うのが正しい方法です。..

Liquid

2か月前

【Shopify小技】関連・おすすめ商品(recommendations)から特定の商品を手動で除外する

テーマエディタで選んだ商品(除外対象)のIDを配列にまとめ、その配列に含まれていない商品だけを「unless」を使って表示する..

設定

2か月前

【Shopify豆知識】テーマレイアウトをカスタマイズしたい?なら「grid-template」を知っておくべき

「スマホではロゴを左側に、PCではロゴを中央に」といった調整も、「grid-template」の設定次第で柔軟に実現できます。..

Liquid

3か月前

【Shopify小技】PC版に左のサイドバーを設置!まず「theme.liquid」の構造を知ろう

もし「type」を設定しなかったり、誤って設定したりしてしまうと、Shopifyはそのセクションをどの領域に表示すべきか判断できません。..

設定

3か月前

【Shopify小技】商品ページごとのFAQをメタオブジェクトで実装してみた

実際には「ピックアップ可能な店舗情報」や「割れやすい商品の配送注意点」など、商品ごとに異なる補足情報‥..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】テーマで実際使用される「render」の引数と渡り値 その役割を解説

それぞれの変数の意味を押さえておけば、ある程度は読み解くことができると思います。..

アプリ

3か月前

【Shopifyアプリ】シンプル&レスポンシブ!直感的に使えるカレンダー「The Shop Calendar」でイベント・営業日を表示

The Shop Calendarは、カレンダー形式・一覧形式に加え、現在(2025年9月時点)β版としてアコーディオン形式にも対応しています。..

アプリ

4か月前

写真ギャラリーが複数作成できる!Shopify無料アプリ「GA Image Gallery」

ただし、「Advanced Setup」の方は動画を見ても最初はすんなり理解しづらいかもしれません。..

SEO

4か月前

【Shopify豆知識】だからSEOに強いのか!構造化データ(JSON-LD)について解説

しかし実際には、検索結果やGoogleショッピングにおいて、価格や在庫、バリエーション情報を正しく表示するための大事な役割を担っています。..

Liquid

4か月前

【Shopify豆知識】スキーマ設定(JSON)「t:」から始まる文字列とは‥実は変数パスではない?

Shopifyは「"t:"」以下のパスをたどって "label" の値(ここでは「クマさんのお顔」)を取得し、テーマエディタ上で表示します。..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】スニペットファイルを呼び出す「render」引数と渡り値とは?

この仕組みによって、スニペットは渡されたデータに基づき、表示ロジックに沿って商品画像や商品名、価格などを表示できるようになります。..

制作アイディア

4か月前

Shopify構築をフリーランスへ代行依頼する手順(1~6)と選ぶポイント

私自身の体験としておすすめしたいのが「電話対応ができるフリーランス」を選ぶことです。..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】オブジェクトの絞り込みに用いる「where」フィルタとは

たとえば、「販売元(vendor)」が「Nintendo」の商品だけを抽出したい場合は、以下のように書きます。..

制作アイディア

4か月前

Shopify構築をフリーランスへ依頼するメリットは費用だけではない!課題点も紹介

その「必死さ」や「ファイティングスピリット」は、柔軟かつ誠実な対応として依頼主にとって大きな安心材料となることも..

制作アイディア

4か月前

【リアルレポート】Shopify構築をフリーランスに依頼する際の相場と費用内訳

ECストアは今や単なる販売ツールではなく、実店舗と同じ、あるいはそれ以上に重要性と存在感を持つものとなっています。..

Js

5か月前

Shopifyにおける「カート追加」の仕組みを理解する!form送信 vs fetch API活用

fetch APIに用いられる「/cart/add.js」は、form送信の「/cart/add」と同様、「仮想的なエンドポイント」になります。..

Js

5か月前

【JavaScript】Shopify「cart.js」を読み解くための「Webコンポーネントメソッド」一覧

商品数や金額といった情報は、HTMLの「data-attribute」を使って要素ごとに管理されており、JavaScript側でそれを読み取って処理‥..

Js

6か月前

Shopifyのカスタマイズに役立つJavaScript「配列メゾット」11選を初心者向けに解説

「2005年新着!夏の水着一覧」という配列があるとします。最安値順に並び替えたいとき、「.sort()」というメソッドを使えば‥..

Js

6か月前

ShopifyではLiquidがあるのになぜJavaScriptが多用されるの?

その理由を一言で言えば、「Liquidは表示前、JavaScriptは表示後に働くから」です。..

Liquid

6か月前

Shopify 関連やおすすめ商品リストが自動生成「recommendations」活用・応用シーン

しかしカートページには、そもそも表示中の商品が存在しないため、このレコメンドの仕組みが機能しないのです。..

Liquid

6か月前

【Shopify Liquid】関連商品・おすすめ商品作成に用いられるオブジェクト「recommendations」について

このオブジェクトは、顧客の行動やストア内でのさまざまなデータを基に、自動的に関連商品を選出します。..