ワークフロー設計の抽象的なため、慣れるまでに時間がかかると言われています。
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(最終更新 2024年12月28日)

【Shopify Flow】インターナルメールで支払い未確定注文をスタッフに知らせる

便利なワークフロー機能であるShopify Flowインターナルメール(Internal Email)を送信する簡単なサンプルフローを紹介します。

Shopifyの便利な機能の1つである「Shopify Flow」。運営上の作業をオートメーション化するワークフローアプリ(Shopify社のオリジナルアプリ/無料)として活用されています。

その活用シーンとしては、

在庫管理の自動化:在庫が一定数以下になった際にアラートを送信

顧客セグメントの自動化: 購入回数や累計購入額に応じて顧客をタグ付け

注文の自動分類:特定の条件に基づいて注文を分類

などが挙げられます。

しかし「トリガー」→「条件」→「実行」というロジックの難しさや、Shopifyデータ構造に対する知識が必要なため、初心者にややハードルの高い機能でもあります。

また、ワークフロー設計の抽象的なため、慣れるまでに時間がかかると言われています。

今回、そんなワークフローに少しでも慣れていただけたらと思い、インターナルメールを送信する簡単なサンプルフローを紹介したいと思います。

インターナルメール(internal email)とは

直訳すると「内部メール」。要すると、スタッフへの通知メールになります。

このインターナルメールを活用すれば、上記に記した「在庫が一定数以下になった際」にスタッフに対して「〇〇〇(商品名)の在庫が10を切りました」のようなメールを自動送信する事が可能です。

サンプルフロー

今回紹介するサンプルフローは、

①トリガー:注文完了

②条件:銀行振込を選択

③実行:スタッフへ注文番号とともに「支払いが未確定」である事を通知

になります。

まだ支払いが未確定であるため「うっかり配送する事のないように」と、スタッフへ周知をするワークフローです。

トリガー

まず、ワークフロー開始のトリガー設定から。トリガー(Trigger)とは「引き金」を意味する英単語です。

ここでは、注文の発生(Order Created)と設定します。

コンディション(条件)

次はコンディション(条件)の設定。今回は「ユーザーが銀行振込を指定 → まだ全額支払われていない」というのが条件になります。

「全額支払われていない」という条件は、変数order.fullyPaidを指定した上、その値を「false(偽)」にする事によって設定ができます。

アクション(実行)

最後のステップは、ワークフローのアクション(実行)になります。

アクションとして「Send internal emai」を選択 → 送信先のメールアドレスを指定 → 送信する内容入力という順に設定を行います。

メール内容

これらの3ステップでワークフローが生成されました。

送信するメール(アクション)には、以下の「支払い未確定の注文」の詳細が記載されます。

・注文日時
・注文番号
・注文者の氏名

各要素は、すでに用意されているLiquidの変数を使えばOK。

・注文日時 →{{ oreder.createdAt }}
・注文番号 →{{ oreder.name }}
・注文者の氏名 →{{ oreder.customet.lastName }}{{ oreder.customet.firstName }}

以下はサンプルコードです。

{% assign order_created = order.createdAt | date: "%s" | plus: 32400 %}
・注文日時:{{ order_created | date: "%Y-%m-%d %H:%M:%S" }}
・注文番号:{{order.name}}
・注文者:{{order.customer.lastName}}{{order.customer.firstName}} 様

Shopify Flowのタイムゾーンは、UTC(世界協定時刻)になります。そのため「注文日時」をJST(日本標準時刻)より9時間遅い時刻になってしまいます。

そのため、注文時間の場合は、以下のように別の変数を用意。Shopify Flowが認知する注文日時より9時間(32400秒)進んだ日時を取得・表示します。

{% assign order_created = order.createdAt | date: "%s" | plus: 32400 %}
・注文日時:{{ order_created | date: "%Y-%m-%d %H:%M:%S" }}

以下の図は、コードを挿入した実際の実行(アクション)の画面になります。

以上、インターナルメールを送信する簡単なサンプルフローを紹介しました。すごくシンプルな内容ではありますが、本記事で紹介するコードをヒントに色々なシーンで応用・活用してみていただければと思います。

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