各ブログ記事に手動で設置する事も可能ですが、自動で見出しを検出し、目次に取り込むという機能を実装してみたいと思います。
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(最終更新 2024年12月01日)

【JavaScript】Shopify ブログ記事に目次を自動挿入するセクションを作成

ユーザービリティ向上とともにSEO効果も期待できるとされる、ブログ記事に「目次の自動挿入」についてサンプルコード(HTML+JavaScript)を考察してみたいと思います。

ECストアのマーケティング手法として、未だに衰えを見せないブログ。

近年、SNSでマーケティングが脚光を浴びてはいるものの、長年に渡りブログは有効なマーケティング手法として親しまれています。

その強みとしては、

・製品の使い方や価値を深く掘り下げた解説が可能

・一過性で埋もれやすいSNSに対し、継続的に検索トラフィックを生むことができる

・有益な情報を求める読者を引き込み、メール登録やECストア訪問につながる

などがあります。

ただ、ブログを書くだけで潜在顧客が顧客が集まる事はなく、SEO(検索エンジン最適化)を施す必要があります。

今回は、ユーザービリティ向上とともにSEO効果も期待できるとされる「目次の自動挿入」について考察してみたいと思います。

こんなイメージ

例えば、自社サングラスを紹介するブログを作成するとしましょう。

読者に有益な情報を提供するためには、以下のような記事内見出しが用いられると思います。

・今夏、世界のサングラストレンドとは
・サングラスで作る、とっておきの夏コーデ
・紫外線対策も忘れずに
・ドライブもスポーツもこれ一で!

各見出しに「h2」など、見出しタグを実装すると、「目次」に反映される。それをクリックすると、見出しが設置された箇所にジャンプするというイメージです。
各ブログ記事に手動で設置する事も可能ですが、自動で見出しを検出し、目次に取り込むという機能を実装してみたいと思います。

サンプルコード

では、さっそくコードを見ていきましょう。まずがHTML。

<div id="toc">
<h2>目次</h2>
<ul id="toc-list"></ul>
</div>

次はJavaScript。

document.addEventListener("DOMContentLoaded", () => {
const headings = document.querySelectorAll("#content h2"); // コンテンツ内の <h2> を取得
const tocList = document.getElementById("toc-list");

headings.forEach((heading, index) => {
// IDを自動的に追加(目次からリンク可能にするため)
const id = `heading-${index + 1}`;
heading.id = id;

// 目次の項目を生成
const listItem = document.createElement("li");
const link = document.createElement("a");
link.href = `#${id}`; // 生成したIDにリンク
link.textContent = heading.textContent;

// DOMに追加
listItem.appendChild(link);
tocList.appendChild(listItem);
});
});

設置方法

ブログ記事のテンプレートファイル「main-article.liquid」に直接挿入する、もしくはスニペットを作成してレンダリング({% render %})する方法もあります。

ただ、テンプレートファイル(main-article.liquid)では、設置場所を指定する事でできないので、1番目の見出しの上に自動で挿入されるようにしたいものです。

また、見出しのない記事の場合は、自動で非表示になる機能も備えたいのではないでしょうか。

以下のサンプルコードは「見出しが1個以上あれば、目次を表示させる」という条件分岐を施した&1番目の見出しの上に自動挿入できるJavaScriptコードになります。

document.addEventListener("DOMContentLoaded", () => {
const headings = document.querySelectorAll("#content h2"); // コンテンツ内の <h2> を取得
const toc = document.getElementById("toc");
const tocList = document.getElementById("toc-list");

if (headings.length === 0) {
// 見出しがない場合、目次を非表示にする
toc.classList.add("hidden");
} else {
// 見出しがある場合、目次を生成
toc.classList.remove("hidden");
headings.forEach((heading, index) => {
const id = `heading-${index + 1}`;
heading.id = id;

// 目次の項目を生成
const listItem = document.createElement("li");
const link = document.createElement("a");
link.href = `#${id}`;
link.textContent = heading.textContent;

// DOMに追加
listItem.appendChild(link);
tocList.appendChild(listItem);
});

// 最初の見出しの上に目次を挿入
const firstHeading = headings[0];
firstHeading.parentNode.insertBefore(toc, firstHeading);
}
});

加えて以下のCSSコードも実装してください。

#toc.hidden {
display: none; 
}

簡単に解説すると、

①見出しがばい場合が、目次にhiddenというクラスが付与され、CSSタグdisplay:none;により非表示になる。

②見出しを取得した後、最初の見出し(headings[0]) をターゲットにし、insertBeforeメソッドを使用して、最初の見出しの上に目次要素(#toc)を挿入

になります。

以上、Shopifyブログ記事内に「目次の自動挿入」について、サンプルコードを交えて紹介しました。ぜひ活用してみてください!

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当ブログは「Shopifyを一緒に悩んで楽しむ仲間」に向けて情報を発信するブログです。

ここで扱うテーマは、構築やカスタマイズにとどまらず、SEOマーケティングやロジスティクスといった運営全般に広がります。

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確かな知識と経験を土台にしながら、日々の学びを記事にまとめて、同じように試行錯誤している方々とシェアしています。 日々の実践から得た知見を記事にまとめることで、Shopifyを使う仲間たちの小さなヒントや発想のきっかけになればうれしいです。

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