ここで別の疑問が・・もし、顧客が複数の商品を購入して、配送方法がバラバラだったら?
-本文中

(最終更新 2024年08月11日)

Shopify Liquid 通知設置によく登場する「case」と「when」の使い方

基本的にペアで使用される「case」と「when」。両者の使い方と利用シーンと、「case」が複数ある場合についてサンプルコードを交えながら解説します。

Shopifyストアの設定>通知でよく登場するLiquid制御構文「case」と「when」。

基本的にペアで使用される事が多いですが、両者の使い方と利用シーンついて簡単に紹介します。

「case」と「when」利用シーン

まず、2つの関係について。上述したように「case」と「when」は基本的にペアで使用されます。

よく利用されるシーンは、「case」でShopifyの変数を参照し、「when」で実行するというケースが多いです。

以下は、顧客への通知に使用される実際の構文です。

{% case delivery_method %}
{% when 'pick-up' %}
注文の受取の準備が整うと、メールが届きます。
{% when 'local' %}
{{ customer.last_name }}様、ご注文の品を配達する準備を行っております。
{% else %}
注文の発送準備を行なっております。商品を発送いたしましたら、改めてお知らせいたします。
{% endcase %}

「case」でdelivery_methodという通知のプロパティを参照して、「when」で「〇〇〇の時は、〇〇〇を実行して」とアクションを指示するという仕組みになります。

ここでは、配送方法(delivery_method)のプロパティを参照し「pick-up(受取り)」の場合は「注文の受取の準備が整うと、メールが届きます。」と、「local(ローカル配達)」の場合は「{{ customer.last_name }}様、ご注文の品を配達する準備を行っております。」と表示されます。

{{ customer.last_name }}は、顧客の苗字(ラストネーム)のオブジェクトとプロパティです。

{% else %}は、どれにも当てはまらない場合の処理。そして最後は{% endcase %}で構文を閉じます。

以上、caseとwhenの使い方について紹介しました。

「case」が複数ある場合は?

が、ここで別の疑問が・・もし、顧客が複数の商品を購入して、配送方法がバラバラだったら?

{% for item in checkout.line_items %}
<h3>{{ item.title }}</h3>
{% assign delivery_method = item.delivery_method %}
{% case delivery_method %}
{% when 'pick-up' %}
<p>注文の受取の準備が整うと、メールが届きます。</p>
{% when 'local' %}
<p>ご注文の品を配達する準備を行っております。</p>
{% else %}
<p>注文の発送準備を行なっております。商品を発送いたしましたら、改めてお知らせいたします。</p>
{% endcase %}
{% endfor %}

ここではfor文を使います。

Liquidにおいて「for文」は、変数が持つ要素を「1つずつ取り出して変数に代入して、アクションを手助けする」という役割を持っています。

処理とは主に、表示やデータ転送などがあります。

ここでも、checkout.line_itemsという「チェックアウト済みの商品リスト」から商品を1つずつ取り出してitemという変数に代入し、その後続く処理を手助けしています。

{{ item.title }}と、商品のタイトルを表示

item.delivery_methodという商品の配送方法を、item.delivery_methodという変数に代入

③caseとwhenを使用し、商品ごとの配送方法に沿って処理を行います。

for文なので、注文済みの商品の数ほどループして処理を実行します。

このLiquid文は、例えば、以下のようなHTMLになります。

<h3>冷凍餃子30個入り</h3>
<p>注文の受取の準備が整うと、メールが届きます。</p>
<h3>冷やし中華</h3>
<p>ご注文の品を配達する準備を行っております。</p>

「assign」はなぜ使うの?

ここでもう1つの疑問が・・「なぜassginを使うの?」です。

以下の構文を見てみてください。

{% for item in checkout.line_items %}
<h3>{{ item.title }}</h3>
{% case item.delivery_method %}
{% when 'pick-up' %}
<p>注文の受取の準備が整うと、メールが届きます。</p>
{% when 'local' %}
<p>ご注文の品を配達する準備を行っております。</p>
{% else %}
<p>注文の発送準備を行なっております。商品を発送いたしましたら、改めてお知らせいたします。</p>
{% endcase %}
{% endfor %}

この構文では、assignを使って変数代入をせず、{% case item.delivery_method %}と、直接Shopifyのオブジェクトとプロパティを用いています。

これでも結果は変わらないですが、ループ(商品)ごとにitem.delivery_methodを変数に一時的に代入することによってスムーズで分かりやすい構文になるので、私見ですが、ループのエラーが発生しても容易にトラブルシュートができると思います。

Shopify小技のフリーマーケット

Shopifyを運営する中で、「こんなことできないのか?」という疑問は尽きません。特に初心者にとっては、難しく感じるけれども、実はすぐに活用できる小技がたくさんあります。
当サイトでは、実際に試してみて有効だったShopifyの小技を、誰でも簡単に再利用できるよう提供しています。

少し高度なLiquidのテクニックやアプリを使わずに実装できる機能、そしてカスタマイズのヒントになるアイデアなど、さまざまな情報をご用意しています。

現在、出品者は私1人ですが、 これからさらに充実させていく予定です!もしもShopifyでの設定やカスタマイズで悩んでいる方がいれば、お気軽にお問い合わせください。

もっと知りたい

このブログと運営者について

BLOG More

SEO

2日前

Google、AIモードの導入を発表!収益減少が懸念される中、最も有力なマネタイズとは

このホテル、評価高いし、割引ついてるよ。数ステップで簡単に予約できるけど、今やる?..

SEO

3日前

AI時代のSEOはオワコン?その真実と「違います」と言える4つの理由

たとえば「近くのコンビニを教えて」といったシンプルな質問に、毎回AIが複雑な推論や自然言語生成をしていたら、とんでもないコストになります。..

設定

1週間前

【Shopify豆知識】ヘッドレス(Headless)ってなに?

少し不気味で怪談を連想させるような響きですが、実際にはShopifyのメリットとして注目されている仕組みのひとつです。..

Liquid

2週間前

【Shopify小技】商品の「カートに追加」の仕組みをシンプルに解説(サンプルコード))

この仕組みにはLiquidだけでなく、JavaScriptやAjax、さらにはサーバー側で動くRubyなど、複数の技術が関わっている..

Liquid

3週間前

カートのノーティフィケーションやドロワーで1注文での同時購入を防ぐ方法は可能?

ノーティフィケーション(画面上部に一瞬表示される通知型カート)については、やや難易度が高めです。..

Liquid

3週間前

【Shopify Liquid】カート内で1つの注文に同時購入を防ぐシンプルな方法

ここで使われているのが、Liquidでよく用いられる「フラグ(真偽)」という考え方です。..

STORY

3週間前

なぜ鳥の巣はあんなに頑丈なのか?成功における「うまくいかない瞬間」の重要性

鳥の巣の初期段階のように、私たちの挑戦も、最初は失敗と不安定の連続です。..

Liquid

3週間前

【Shopify Liquid】商品ページの「オプション」を色か画像にしたい

そもそもShopifyの商品オプションに画像や色を登録できるのか?..

STORY

4週間前

現代言語哲学の巨人が教えてくれた「失敗する人の口癖」とは

あの時もし、あの会社に転職していたら・・..

アプリ

4週間前

【Shopifyアプリ】商品ページから簡単に見積もりを送信!履歴から下書き注文作成も可能

旅行会社、工事や建築、リフォーム業、OEM制作、ノベルティ制作、レンタル業なども十分対応できる‥..

STORY

4週間前

40代・50代にとって新たな挑戦が「苦痛」である理由・・私が救われたニーチェの言葉

苦しみがあるからこそ、深みが生まれる。..

SEO

1か月前

【ローカルSEO】AI時代「ラーメン屋」で検索上位のためのコツ&対策キーワード

ラーメンとチャーハンの欲張りセット、絶賛販売中!新宿駅から徒歩3分..

STORY

1か月前

中卒のシングルマザーが小惑星を発見!? スタンダードを破る成功者たち「ダークホース」

彼女は15歳で高校を中退し、高卒認定試験にも不合格。いわゆる「成功のレール」からは大きく外れた人生を歩んでいました。..

STORY

1か月前

新たな挑戦をするほどタバコや酒、スマホの依存が強くなる理由「悪循環の消防士たち」とは

この消防士たち、なんと「中毒」や「依存」という形で、僕たちを無理やり落ち着かせようとする。..

Liquid

1か月前

【Shopify Liquid】商品ページ「バリエーションの在庫ステータス」その仕組みについて

ブロックを複数箇所に設置しても、動的操作ができるのは1箇所のみという制限があります。..

設定

2か月前

【備忘録】Shopify通知・メルマガ 外部ドメインのメールアドレス認証 (CNAME、DMARC)

自分の備忘録として認証方法の具体的な手順を紹介したいと思います。..

STORY

2か月前

収入だけじゃないよ!40代男性「IT関連」副業のメリット5選と個人的な感想

40代男性にとってこのスキルアップは、単なる知識の習得以上の意味を持つことが多いのではないでしょうか。..

Liquid

2か月前

【Shopify Liquid】店舗受取を希望する購入者への「注文通知メール」をカスタマイズ

「注文通知メール」にコピペすればOKなのでは?と思われがちですが、なぜか店舗情報が上手く表示されません。..

設定

2か月前

Shopify「店舗受取」運用に必要な基本的なフローと操作まとめ

アパレルや雑貨など「実物を見てから購入したい」お客様に対しても、あらかじめ在庫を確保しておくことで、店舗でのスムーズな購買体験を提供できます。..

設定

2か月前

【Shopify小技】飲食店でのテイクアウトに応用可能!「店舗受取専用」商品を作成する方法

「どこで店舗受取専用の商品を作成すればいいの?」と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?..

Liquid

2か月前

【Shopify Liquid】恥ずかしいけど「CONTAINS」2つの使い方に今日気づいた‥

何の疑問も持っていなかった私、ちょっぴり衝撃でした。..

Liquid

2か月前

【Shopify Liquid】毎月「7」のつく日だけ!限定セールを自動表示する方法

Liquidにおける日にちの自動計算の仕組みはもちろん、for文やif文、フラグの概念も理解しやすくなるはずです。..

アプリ

2か月前

【Shopifyアプリ】注文に「任意の連番」をつける事もできる!「SeriaLogic」の使い方を解説

チケット購入順に入場番号を自動で割り振る事はできないの?..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】土日など休日はスキップ!自動で最短の発送日を算出して案内する方法

Liquidを使って土日や祝日をスキップし、自動で最短の発送日を算出する方法を紹介します。..

Liquid

3か月前

【Shopify小技】15時までの購入で当日発送と案内&注文メール通知に実装

たとえば、「15時までの注文は当日発送」といった案内を、自動で表示できたら便利だと思いませんか?..

Js

3か月前

【Shopify小技】セール終了の日付と時間までのカウントダウンをJavascriptで実装

こうした視覚的な要素は、購入の後押しとなり、より多くの顧客を引き込む効果が期待できます。..

Liquid

3か月前

【Liquid日付計算】注文通知メールをカスタマイズ!支払期限を翌週月曜日の日付にする

特に「銀行振込」や「コンビニ決済」のような後払いの決済方法では、支払い期限を明示することが重要です。..

制作アイディア

3か月前

Shopifyでファンクラブを制作する人が押さえておくべき「リアルな要件定義」7項目

最初、ファンクラブサイトを作るには手軽なWordPressを考えました。しかし、会員情報を扱うことになるため、セキュリティの不安‥..

Js

3か月前

【JavaScript】Shopify ブログ関係なく特定タグを持つ全記事の一覧を作る(+時系列で並び替え)

残念ながら、Liquidでブログ記事を並び替えできる方法はない(2025年2月現在)ようです。..

Flow

3か月前

【Shopify Flow】注文をGoogleスプレッドシートに追加!つまずきやすい4つのポイントを解説

ただし1点注意点が必要です。注文のラインアイテムを一番最後に表示されるようにするという点です。..