実は数字のところをクリック(もしくはタップ)すると、手打ちで修正ができてしまうのです。
-本文中

(最終更新 2024年08月25日)

【Shopify小技】商品ページとカートページで購入制限を設ける方法(意外な落とし穴も)

商品ページとカートページで購入制限を設ける方法について解説いたします。メタフィールドを活用し、各商品ごとに購入制限をかける方法も可能!また、「手打ち入力」という意外な落とし穴を解決する方法も紹介します。

商売において売れまくる事ほど嬉しい事はないですが、時には困ってしまう事もあります。

例えば、転売を目的とした大量購入などは制限をかけたいものです。

制限をかける方法は色々あると思いますが、最も手っ取り早い方法は、商品購入ページで数量制限をかける方法だと思います。

今回は、商品ページとカートページで購入制限を設ける方法について解説したいと思います。

最も簡単な方法

まずは最も簡単な方法について。商品購入ページのテンプレート(もっと詳しく言うと、テンプレートのメインセクションファイル)を修正する方法です。

修正するファイルは、オンラインストア>コード編集>セクション>「main-product.liquid」。

同ファイルの250行あたりに記述されている、

data-max="{{ product.selected_or_first_available_variant.quantity_rule.max }}"
max="{{ product.selected_or_first_available_variant.quantity_rule.max }}"

を、

data-max="5"
max="5"

に書き換えると、「最大5個まで購入可能」になります。

簡単な方法ではありますが、すべての商品に一括適用されてしまうという短所があります。

商品ごとに制限をかける

商品ごとに購入制限をかけたい場合は、メタフィールドの活用をおすすめします。

メタフィールドを使用する事で、各商品の独自データが生成されるので、購入可能な数を商品ごとに自由に設定できます。

メタフィールドを作る手順は「設定>カスタームデータ>商品>定義を追加する>メタフィールドを定義」となります。

※ここでは任意上、名前を「購入可能な個数」、ネームスペースとキーを「custom.saidai」にしています。

この設定により、各商品作成・編集ページに「購入可能な個数」というメタフィールドが生成されます。ここに当該商品の購入可能な数を「整数」で入力します。

次は、上述した方法で「main-product.liquid」を修正します。修正方法は以下のとおり。

data-max="{{ product.metafields.custom.saidai }}"
max="{{ product.metafields.custom.saidai }}"

メタフィールド表示の変数{{ product.metafields.custom.saidai }}を用いて、商品作成・編集ページにて入力した「購入可能な個数」を制御するのです。

次は、カートページの編集。実は、カートページでも購入数を修正できるので、予めカートページも修正しておく必要があります。

対象となるページは、オンラインストア>コード編集>セクション>「main-cart-items.liquid」。270行あたりにあるmin="0"の下に、以下のコードを挿入します。

max="{{ item.product.metafields.custom.saidai.value }}"

「main-product.liquid」で修正したコードとは少し違うので、ご注意ください。

これで、各商品ページとカートページで、購入上限の設定が一通りできるようになります。

意外な落とし穴

ここまで説明した方法(このサイトだけでなく、多くのサイトがこの方法を推奨しています)は、顧客が購入数の両サイドにある「+」「-」を制限をかける設定にすぎず、実は数字のところをクリック(もしくはタップ)すると、手打ちで修正ができてしまうのです。

上述した方法(「main-product.liquid」と「main-cart-item.liquid」を修正)は完全にユーザーの行動を制限する事ができない・・

これを解決する方法は意外と簡単です。入力欄のクリック(もしくはタップ)ができなくするために、以下のCSSコードを追加するだけ。

.quantity__input { pointer-events: none; }

これを、「main-product.liquid」と「main-cart-item.liquid」の{%- style -%}{%- endstyle -%}の間に記述すると、手打ち修正ができなくなります。

もちろん、顧客が手打ちで数量の修正もできなければ、そもそも購入時にも数量の指定は「+」と「-」でしかできなくても大丈夫であればの話ですので、この方法を使用するかしないかは各自ご判断ください。

以上、商品ページとカートページで購入制限を設ける方法について解説しました。

Shopify小技のフリーマーケット

Shopifyを運営する中で、「こんなことできないのか?」という疑問は尽きません。特に初心者にとっては、難しく感じるけれども、実はすぐに活用できる小技がたくさんあります。
当サイトでは、実際に試してみて有効だったShopifyの小技を、誰でも簡単に再利用できるよう提供しています。

少し高度なLiquidのテクニックやアプリを使わずに実装できる機能、そしてカスタマイズのヒントになるアイデアなど、さまざまな情報をご用意しています。

現在、出品者は私1人ですが、 これからさらに充実させていく予定です!もしもShopifyでの設定やカスタマイズで悩んでいる方がいれば、お気軽にお問い合わせください。

もっと知りたい

このブログと運営者について

BLOG More

Js

1週間前

Shopifyにおける「カート追加」の仕組みを理解する!form送信 vs fetch API活用

fetch APIに用いられる「/cart/add.js」は、form送信の「/cart/add」と同様、「仮想的なエンドポイント」になります。..

Js

2週間前

【JavaScript】Shopify「cart.js」を読み解くための「Webコンポーネントメソッド」一覧

商品数や金額といった情報は、HTMLの「data-attribute」を使って要素ごとに管理されており、JavaScript側でそれを読み取って処理‥..

Js

1か月前

Shopifyのカスタマイズに役立つJavaScript「配列メゾット」11選を初心者向けに解説

「2005年新着!夏の水着一覧」という配列があるとします。最安値順に並び替えたいとき、「.sort()」というメソッドを使えば‥..

Js

1か月前

ShopifyではLiquidがあるのになぜJavaScriptが多用されるの?

その理由を一言で言えば、「Liquidは表示前、JavaScriptは表示後に働くから」です。..

Liquid

1か月前

Shopify 関連やおすすめ商品リストが自動生成「recommendations」活用・応用シーン

しかしカートページには、そもそも表示中の商品が存在しないため、このレコメンドの仕組みが機能しないのです。..

Liquid

1か月前

【Shopify Liquid】関連商品・おすすめ商品作成に用いられるオブジェクト「recommendations」について

このオブジェクトは、顧客の行動やストア内でのさまざまなデータを基に、自動的に関連商品を選出します。..

SEO

2か月前

Google、AIモードの導入を発表!収益減少が懸念される中、最も有力なマネタイズとは

このホテル、評価高いし、割引ついてるよ。数ステップで簡単に予約できるけど、今やる?..

SEO

2か月前

AI時代のSEOはオワコン?その真実と「違います」と言える4つの理由

たとえば「近くのコンビニを教えて」といったシンプルな質問に、毎回AIが複雑な推論や自然言語生成をしていたら、とんでもないコストになります。..

設定

2か月前

【Shopify豆知識】ヘッドレス(Headless)ってなに?

少し不気味で怪談を連想させるような響きですが、実際にはShopifyのメリットとして注目されている仕組みのひとつです。..

Liquid

2か月前

【Shopify小技】商品の「カートに追加」の仕組みをシンプルに解説(サンプルコード))

この仕組みにはLiquidだけでなく、JavaScriptやAjax、さらにはサーバー側で動くRubyなど、複数の技術が関わっている..

Liquid

2か月前

カートのノーティフィケーションやドロワーで1注文での同時購入を防ぐ方法は可能?

ノーティフィケーション(画面上部に一瞬表示される通知型カート)については、やや難易度が高めです。..

Liquid

2か月前

【Shopify Liquid】カート内で1つの注文に同時購入を防ぐシンプルな方法

ここで使われているのが、Liquidでよく用いられる「フラグ(真偽)」という考え方です。..

STORY

2か月前

なぜ鳥の巣はあんなに頑丈なのか?成功における「うまくいかない瞬間」の重要性

鳥の巣の初期段階のように、私たちの挑戦も、最初は失敗と不安定の連続です。..

Liquid

2か月前

【Shopify Liquid】商品ページの「オプション」を色か画像にしたい

そもそもShopifyの商品オプションに画像や色を登録できるのか?..

STORY

2か月前

現代言語哲学の巨人が教えてくれた「失敗する人の口癖」とは

あの時もし、あの会社に転職していたら・・..

アプリ

2か月前

【Shopifyアプリ】商品ページから簡単に見積もりを送信!履歴から下書き注文作成も可能

旅行会社、工事や建築、リフォーム業、OEM制作、ノベルティ制作、レンタル業なども十分対応できる‥..

STORY

2か月前

40代・50代にとって新たな挑戦が「苦痛」である理由・・私が救われたニーチェの言葉

苦しみがあるからこそ、深みが生まれる。..

SEO

3か月前

【ローカルSEO】AI時代「ラーメン屋」で検索上位のためのコツ&対策キーワード

ラーメンとチャーハンの欲張りセット、絶賛販売中!新宿駅から徒歩3分..

STORY

3か月前

中卒のシングルマザーが小惑星を発見!? スタンダードを破る成功者たち「ダークホース」

彼女は15歳で高校を中退し、高卒認定試験にも不合格。いわゆる「成功のレール」からは大きく外れた人生を歩んでいました。..

STORY

3か月前

新たな挑戦をするほどタバコや酒、スマホの依存が強くなる理由「悪循環の消防士たち」とは

この消防士たち、なんと「中毒」や「依存」という形で、僕たちを無理やり落ち着かせようとする。..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】商品ページ「バリエーションの在庫ステータス」その仕組みについて

ブロックを複数箇所に設置しても、動的操作ができるのは1箇所のみという制限があります。..

設定

3か月前

【備忘録】Shopify通知・メルマガ 外部ドメインのメールアドレス認証 (CNAME、DMARC)

自分の備忘録として認証方法の具体的な手順を紹介したいと思います。..

STORY

3か月前

収入だけじゃないよ!40代男性「IT関連」副業のメリット5選と個人的な感想

40代男性にとってこのスキルアップは、単なる知識の習得以上の意味を持つことが多いのではないでしょうか。..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】店舗受取を希望する購入者への「注文通知メール」をカスタマイズ

「注文通知メール」にコピペすればOKなのでは?と思われがちですが、なぜか店舗情報が上手く表示されません。..

設定

3か月前

Shopify「店舗受取」運用に必要な基本的なフローと操作まとめ

アパレルや雑貨など「実物を見てから購入したい」お客様に対しても、あらかじめ在庫を確保しておくことで、店舗でのスムーズな購買体験を提供できます。..

設定

3か月前

【Shopify小技】飲食店でのテイクアウトに応用可能!「店舗受取専用」商品を作成する方法

「どこで店舗受取専用の商品を作成すればいいの?」と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】恥ずかしいけど「CONTAINS」2つの使い方に今日気づいた‥

何の疑問も持っていなかった私、ちょっぴり衝撃でした。..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】毎月「7」のつく日だけ!限定セールを自動表示する方法

Liquidにおける日にちの自動計算の仕組みはもちろん、for文やif文、フラグの概念も理解しやすくなるはずです。..

アプリ

4か月前

【Shopifyアプリ】注文に「任意の連番」をつける事もできる!「SeriaLogic」の使い方を解説

チケット購入順に入場番号を自動で割り振る事はできないの?..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】土日など休日はスキップ!自動で最短の発送日を算出して案内する方法

Liquidを使って土日や祝日をスキップし、自動で最短の発送日を算出する方法を紹介します。..