Googleが発表した新機能「AIモード」は、検索体験をAI中心に刷新する一方で、広告収益の減少が懸念されています。この記事では、AIエージェントによる購買代行や、Chrome分離問題による影響などを踏まえ、今後のマネタイズ戦略のカギについて解説します。
こんにちは。ブログ管理人ホリです。
今日は、今話題になっているGoogleの新機能「AIモード」について、少し自分なりの視点で考えてみたいと思います。
2025年5月20日、Googleが検索体験の大幅な刷新となる「AIモード(AI Mode)」の導入を発表しました。米国ではすでに全ユーザー向けに順次展開が始まっているそうですが、日本ではまだ開始時期が未定とのこと。
このAIモード、何がすごいかというと、従来の「検索キーワード→検索結果一覧」という流れではなく、AIが複雑な質問や目的に対して、最適な情報を統合して返してくれるという点です。たとえば「家族で行ける梅雨の沖縄旅行、雨でも楽しめるプランってある?」みたいな質問に、答えを組み合わせてくれる感じですね。
ただ、この発表を聞いてまず頭に浮かんだのが、「じゃあGoogleの広告収益ってどうなるの?」ということでした。
Googleの収益はどうするのか?注目されるAI時代のマネタイズ
広告リンクをクリックする機会が減る。となれば、Googleにとっては広告収益の減少が現実味を帯びてきます。
ここで言う広告とは、従来の検索連動型広告のこと。たとえば「新宿 カフェ」と検索すれば、検索結果の上部や下部に、スポンサー枠として広告が表示されるあの形式です。
ユーザーがキーワードで検索し、興味があるものにクリックすることで広告主からGoogleに収益が入る――そんなモデルが今までの柱でした。
でも、おそらくGoogleにはそのあたりの“新しい稼ぎ方”の青写真があるはず。ぼくが注目しているのは、「AIエージェント」という存在です。
これは、AIが人間の代わりに商品を購入したり、航空券やホテルを予約したりする、いわば“秘書のような存在”。今後は「これ買っといて」「チケット取っといて」という日常会話的な命令をAIが実行するようになると予想しています。
このとき、Googleがスポンサー企業のサービスを優先的に提示し、そのまま決済まで進められる仕組みがあったらどうでしょう?広告モデルとして非常に強力ですよね。
もちろん、ユーザーの承認なしに勝手に広告の製品やサービスを選択するなんてことは認められません。でも、たとえば数タップで承認できるような”シームレスな体験”があれば、ユーザーにも自然に受け入れられると思います。
「このホテル、評価高いし、割引ついてるよ。数ステップで簡単に予約できるけど、今やる?」みたいな、あたかも友人のように提案してくれるスタイル。個人的には、こういう体験が広がっていく気がしています。
ただし、暗雲も Chrome分離問題がGoogleの未来を左右する?
ただし、ここにはひとつ大きな懸念点もあります。
現在、米司法当局がGoogleに対して、ブラウザ「Chrome」の分離を求めているんです。
独占禁止法の観点からの動きですが、これが実現してしまうと、Googleが描いているAI時代のビジネスモデルが大きく揺らぐ可能性もあります。
なぜなら、AIエージェントは強力なブラウザを基盤にして、データ収集や機能連携、ユーザーインターフェースの統合などを実現しているからです。
もしChromeが使えなくなったら、
・ユーザー行動データが集めにくくなる
・他サービスとの連携が難しくなる
・シームレスな体験の実現が遠のく
といった問題が一気に噴き出すことになるでしょう。
これは、単にGoogle一社のビジネスの話ではありません。AIとプラットフォーム、ブラウザとサービスの関係性、そしてこれからのデジタル経済のあり方を問い直す、大きなテーマなのです。
はたしてGoogleがどうこの局面を乗り越えるのか。
その一手ひとつひとつに、ぼくらの未来の“当たり前”がかかっているのかもしれません。