少し不気味で怪談を連想させるような響きですが、実際にはShopifyのメリットとして注目されている仕組みのひとつです。
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(最終更新 2025年06月01日)

【Shopify豆知識】ヘッドレス(Headless)ってなに?

「ヘッドレス(headless)」とは一体なに?

Shopifyを学んでいる方や、これからストア制作・運営に挑戦しようとする方であれば、「ヘッドレス(headless)」という言葉を目にする機会があるかもしれません。

直訳すると「頭がない」という、少し不気味で怪談を連想させるような響きですが、実際にはShopifyのメリットとして注目されている仕組みのひとつです。

この記事では、そんな「ヘッドレス」の正体と、そのメリットについてご紹介していきます。

ヘッドレスとは

では、なぜ「ヘッドレス=頭のない」という名前が使われているのでしょうか。

その理由は、フロントエンド(ユーザーが目にする画面部分)を「Head(頭)」と見立て、それを「less(持たない/切り離す)」構成にしているからです。

Shopifyの場合、商品管理や決済などの機能はそのままに、Liquidテンプレートなどの標準ストア構築機能を使わず、別のプラットフォームやアプリ上でストアを展開することができます。

たとえば、WordPressや独自のWebアプリ、モバイルアプリ、さらにはSNSやIoTデバイスまで、ShopifyのAPIを通じて自由にEC体験を提供できるのが、ヘッドレスの最大の特徴です。より自由に、より柔軟にECを設計したい人にとって、大きな武器となる選択肢です。

ヘッドレスの活用は簡単ではない‥

ヘッドレス最大のメリット!Shopify標準の制約を受けず、独自のUIや動きを実現できる!

とはいえ、ヘッドレスを活用するには、それなりのハードルもあります。

Shopifyの持つ商品情報やカート、注文処理といった機能を利用するには、APIを通じてデータをやり取りする必要があります。

そのためには、APIドキュメントを理解し、実装できるだけの知識とスキルが求められます。

特に、普段Liquidでストアを構築している方にとっては、やや専門的な領域となるかもしれません。さらに、自由なフロントエンドを実現するということは、裏を返せば「自分で全部つくる」ことにもなります。

HTMLやCSSだけでなく、JavaScriptやReact、Next.jsなどの技術も必要になるため、ユーザー体験を高めるにはフロントエンドに関する幅広い知識が欠かせません。手間も学習量も増えるぶん、導入には慎重な判断が必要です。

Shopifyが提供するヘッドレスツール

このように、ヘッドレス構成は大きな可能性を秘めている一方で、活用には技術的なハードルも少なくありません。

しかし、Shopifyはその導入をサポートする仕組みも用意しています。そのひとつが、Shopify公式が提供している専用アプリ「Headless」です。

Shopifyアプリストアからインストールできるものの、実は通常のアプリではなく「販売チャネル(Sales Channel)」として扱われるため、導入後はアプリ一覧には表示されません。

あくまでShopifyの管理画面内に、Storefront API連携のための専用UIを追加する拡張機能という位置づけです。これにより、複雑なAPI設定も管理画面から直感的に操作できるようになり、開発の負担を大きく軽減することができます。ヘッドレスを試してみたい方にとって、非常に心強いサポートツールといえるでしょう。

Shopifyアプリストア > Headless詳細ページ

実際にShopifyでヘッドレス構成を活用する際は、まず「ストアフロントを追加」というステップから始まります。

管理画面の該当メニューから追加設定を行うことで、「Storefront API」と「お客様アカウントAPI」それぞれへのアクセス権限を設定することができます。Storefront APIは、商品やコレクション、メタフィールドなどのストアデータにアクセスするためのもの。一方で、お客様アカウントAPIは、お客様の詳細情報や注文履歴、マーケットの情報などにアクセスする役割を持ちます。

これらの設定が完了すると、たとえばStorefront APIの「b2a9b0b63a8a4f0d04cdbc6a2*******」のようなアクセストークンが生成され、API経由でのデータ取得や操作が可能になります。こうしたトークンを活用して、外部のWebサイトやアプリと柔軟に連携し、Shopifyのストアを自在に拡張することができます。

このトークンを取得する事で、たとえば外部サイトの任意のHTMLページを設置。JavaScriptを駆使しStorefront APIを叩き、トークンで認証したうえで商品情報を取得し、画面上にウィジェットのように表示できるなどの応用ができます。

まとめ

以上、ヘッドレスについて説明しました。

ヘッドレスは、Shopifyの可能性を大きく広げてくれる一方で、それを活かすには一定の技術的なハードルも存在します。

APIの理解やフロントエンド技術の習得は簡単ではありませんが、それらを乗り越えることで、より自由で洗練されたEC体験を実現することができます。

今すぐ導入する必要はありませんが、「ヘッドレス」という選択肢があることを知っておくだけでも、Shopifyでのストア運営や開発の視野が広がると思います。

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ここで扱うテーマは、構築やカスタマイズにとどまらず、SEOマーケティングやロジスティクスといった運営全般に広がります。

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