各注文のバリエーションに先着順で連番を付ける事ができる?注文に任意のシリアルナンバーを振り付けるアプリ「SeriaLogic ‑ Order Serializer」について解説いたします。
Shopifyはデフォルト機能だけでECフラットフォームとし申し分ないパフォーマンス誇ります。
それに加え、さまざまなECビジネスのニーズに応える多彩なアプリを提供しており、その中にはイベントやチケット販売に役立つものもたくさんあります。
先日、運営中の公演チケット販売サイトのスタッフからこんな相談がありました。
「チケット購入順に『入場番号』を自動で割り振る事はできないの?」
確かに、手動で管理するのは手間がかかるし、スムーズな運営の妨げにもなりかねません。そこで、Shopifyのアプリをリサーチしたところ『SeriaLogic ‑ Order Serializer』が使えそうだと分かりました。
完ぺきに理想通りというわけではないですが、工夫次第で実装できる可能性がありそうです。そこで今回は、このアプリの基本的な使い方を紹介します。
各注文のバリエーションに先着順で連番を付ける
私が運営している公演チケット販売サイトは、主に週3日以上、小希望の劇場で公演を行うアイドルがメインで、1つの公演(商品ページ)に複数のバリエーション(公演日×劇場)があります。
ファンの方は、例えば以下のように、1回の注文に複数の公演チケットを購入します。
・3月25日 A劇場 2枚
・3月28日 B劇場 1枚
・3月31日 A劇場 3枚
入場には購入順で「整理番号」が割り振られるのですが、これまでは、メタフィールド(単一行のテキスト/値のリスト)を設置し、以下のような感じで番号の手動入力を行いました。
・3月25日 A劇場:2,3
・3月28日 B劇場:10
・3月31日 A劇場:3,4,5
1公演あたり30~50名程度とさほど多くないため、そこまで大変な作業ではないのですが「どうか自動化できないのか」と常に頭を抱えていました。
公演ごとにバリエーションが1つしかなく、購入枚数が1枚と制限されていたら、Shopify Flowを使って番号の振り付けができなくもない気がしますが、バリエーションが多く、購入枚数分の番号がメタフィールドに格納されなければならないため、非常に苦戦しました。
「SeriaLogic ‑ Order Serializer」を見つけた!
そして、試行錯誤を繰り返していた中、注文に任意のシリアルナンバーを振り付けるアプリ「SeriaLogic ‑ Order Serializer(以下、SeriaLogic)」に出会いました!
「SeriaLogic」の管理ページで、予め「バリエーション:一連の番号リスト」のCSVファイルをアップロードしておくと、注文が発生したら、バリエーションごとに順に番号が振り付けられる仕様です。
例えば、
3月25日 A劇場:1
3月25日 A劇場:2
3月25日 A劇場:3
3月25日 A劇場:4
3月25日 A劇場:5
3月25日 A劇場:6
3月25日 A劇場:7
と作成したCSVファイルをアップロード。お客様のAさんが「3月25日 A劇場」のチケットを3枚購入すると注文ページに、
【注文バリエーション】
3月25日 A劇場
【番号】
1,2,3
と、データが格納、表示されます。
もし、Aさんが購入した後、別のお客様のBさんが「3月25日 A劇場」のチケットを2枚を購入すると、
【注文バリエーション】
3月25日 A劇場
【番号】
4,5
という具合で番号が割り振られます。
この番号はLiquidを用いて、アカウントページや注文通知でお客様にご案内する事も可能です。
「SeriaLogic ‑ Order Serializer」設定方法
では、早速設定方法を見ていきましょう。
まずはインストールをします。
インストール後、管理画面 > 左メニューの「Serials」から、予め用意しておいたCSVファイルをアップロードします。
アップロードする方法は、いくつかありますが、おすすめは「CSV(multiple variants by sku)」です。
各バリエーションのSKUと番号だけでシンプルにCSVを作成してアップロードします。(※CSVのテンプレートも用意されています)
ダウンロードを完了したら、バリエーションと番号リストが登録されます。
図のように、商品名「TEST PRODUCT」に属する3つのバリエーションと、それぞれの振り付け用の番号(各10個)が表示されます。
実は主な設定はこれで終わりです。設定後は、注文が入るとバリエーションごとに順に番号が振り付けられ、管理ページで集計やエクスポート、お客様へ案内も可能になります。
以上、注文に任意の連番を振り付ける事ができるアプリ「SeriaLogic ‑ Order Serializer」について、活用シーンと設定方法をシンプルに紹介しました。
今回「チケットサイトの入場番号を先着順につける」という機能にフォーカスを当てたのですが、他にも、シリアルナンバーの自動生成などの機能もあり、アイディア次第で活用シーンはさらに増えると思います。