こちらのコードでご活用になる方は、商品タグを1つにする事を推奨いたします。
-本文中

(最終更新 2024年11月03日)

【Shopify小技】商品ページに同じタグを持つ「ブログ記事一覧」を実装したい

活用シーンはさほど多くないですが、商品ページに関連記事一覧(セクション)の作成方法をサンプルコードを交えてついて解説します。

Shopifyストアの商品ページにブログ記事へのリンクを設置することには、いくつかのメリットがあります。

該当商品の関連情報を伝える事によって、顧客は商品の詳細を深く理解でき、購入を促進する役割や注意喚起の役割を果たします。

おまけに、SEO(検索エンジン最適化)の向上にもつながると期待されます。

今回は、商品ページに関連記事一覧(セクション)の作成方法をサンプルコードを交えてついて解説します。

活用シーンはさほど多くないと思いますが、商品とブログ記事を関連付けする機能が必要な場合、ヒントになると思います。

前提

まず、以下の前提で実装を試みます。

商品のタグと一致するタグを持つブログを表示

商品とブログが共通で持ち、関連付けできるものはタグしかありません。

よって、商品のタグと一致するタグを持つブログを表示させる方法を模索します。

タグの調整が必要

タグは基本的に1つだけを入れるか、タグの順番を調整し、特定のタグと一致するブログを表示させます。

タグはいくらでも付けられる性質を持っており、ブログの記事と関連付けするためには、商品のタグを1つだけ入れる必要があります。

もし、複数ある場合、順番の調整が必要です。(後述します)

ブログの種類は指定する

この記事では、ストア上のすべてのブログ記事を対象にせず、ブログが指定された場合を想定しております。

サンプルコード

以下のコードでセクションを作成し、テーマエディタで商品ページに追加します。

<h2>この商品と関連した情報</h2>
{% assign product_tag = product.tags %}
{% assign first_tag = product_tags[0] %} //特定タグの変数 ここでは右から1番目のタグ
<ul>
{% for article in blogs['section.setting.news_list'].articles limit: section.settings.post_limit %}
{% for tag in aricle.tags %} //ブログ記事の1つずつ取り出す
{% if tag == first_tag %} //ブログ記事タグが1番目タグと一致したら
<li><a href="{{ article.url }}">{{ article.title }}</a>
</li>
{% endif %}
{% endfor %}
</ul>
{% schema %}
{
"name": "同一タグ記事一覧",
"settings": [
{
"id": "news_list",
"type": "blog",
"label": "表示するブログ記事を選択"
},
{
"id": "post_limit",
"type": "range",
"label": "表示数を選択",
"min": 1,
"max": 6,
"step": 1,
"default": 3
}
]
}
{% endschema %}

このLiquidコードは、商品が持つタグの中で“特定のタグ”1つと一致するタグを持つブログ記事を表示させるコードになります。

そのためここでは、その“特定のタグ”を「タグ一覧で右から1番目のタグ(product_tags[0])」にしております。(下の画像では、「タグ1」)

ちなみにproduct_tags[1]だと、右から2番目のタグ、product_tags[2]は右から3番目のタグになります。

タグの順番は時系列ではないです。残念ながら、日本語のタグの場合、何を基準でタグの順番付けが行われるかは現時点では不明です。

よって、こちらのコードでご活用になる方は、商品タグを1つにする事を推奨いたします。

該当するブログ記事がなかった場合

もし、商品のタグと一致するタグを持つブログ記事がなかった場合は、以下のコードを用いてください。

<h2>この商品と関連した情報</h2>
{% assign product_tags = product.tags %}
{% assign first_tag = product_tags[0] %} 
<ul>
{& assign found_articles = false %
{% for article in blogs['section.setting.news_list'].articles limit: section.settings.post_limit %}
{% for tag in article.tags %}
{% if tag == first_tag %}
<li><a href="{{ article.url }}">{{ article.title }}</a></li>
{% assign found_articles = true %}
{% endif %}
{% endfor %}
{% endfor %}

{% if found_articles = false %}
<p>該当する記事がありません。</p>
{% endif %}
</ul>

このコードでは、変数と真偽値(true/false)を使った、いわば「フラグ(flag)」で該当する記事がなければ、繰り返し実行しないようにします。

ループを強制終了する{% break %}や、ループが一度も実行されない場合の処理をする{% for %} – {% else %}を使用すると、少し簡潔になります。

{% assign product_tags = product.tags %}
{% assign first_tag = product_tags[0] %}
<ul>
{% for article in blogs['section.settings.news_list'].articles limit: section.settings.post_limit %}
{% for tag in article.tags %}
{% if tag == first_tag %}
<li><a href="{{ article.url }}">{{ article.title }}</a></li>
{% break %} <!-- タグが一致したら内側のループを終了 -->
{% endif %}
{% endfor %}
{% else %}
<p>該当する記事がありません。</p>
{% endfor %}
</ul>

以上、商品ページに関連記事一覧(セクション)の作成方法について解説しました。

タグ1つで関連付けするため、少々使いにくい側面もあると思いますが、商品とブログ記事を関連付けする機能が必要な場合、ヒントになるかと思います。

初めまして。運営者ホリと申します。

当ブログは「Shopifyを一緒に悩んで楽しむ仲間」に向けて情報を発信するブログです。

ここで扱うテーマは、構築やカスタマイズにとどまらず、SEOマーケティングやロジスティクスといった運営全般に広がります。

中でも最も重要視するのは、Shopifyを使った構築や運営に携わる中で「大掛かりな開発と投資に頼らなくても目的を達成できる工夫」。

確かな知識と経験を土台にしながら、日々の学びを記事にまとめて、同じように試行錯誤している方々とシェアしています。 日々の実践から得た知見を記事にまとめることで、Shopifyを使う仲間たちの小さなヒントや発想のきっかけになればうれしいです。

「ちょっと聞いてみたい」「これで大丈夫?」といった気軽な相談も大歓迎です。 Shopifyを通じて一緒に試行錯誤しながら、学び合える場として、このサイトを活用していただければ幸いです。

このブログと運営者について

お問い合わせ

BLOG More

設定

1週間前

【Shopify豆知識】テーマレイアウトをカスタマイズしたい?なら「grid-template」を知っておくべき

「スマホではロゴを左側に、PCではロゴを中央に」といった調整も、「grid-template」の設定次第で柔軟に実現できます。..

Liquid

4週間前

【Shopify小技】PC版に左のサイドバーを設置!まず「theme.liquid」の構造を知ろう

もし「type」を設定しなかったり、誤って設定したりしてしまうと、Shopifyはそのセクションをどの領域に表示すべきか判断できません。..

設定

1か月前

【Shopify小技】商品ページごとのFAQをメタオブジェクトで実装してみた

実際には「ピックアップ可能な店舗情報」や「割れやすい商品の配送注意点」など、商品ごとに異なる補足情報‥..

Liquid

1か月前

【Shopify Liquid】テーマで実際使用される「render」の引数と渡り値 その役割を解説

それぞれの変数の意味を押さえておけば、ある程度は読み解くことができると思います。..

アプリ

1か月前

【Shopifyアプリ】シンプル&レスポンシブ!直感的に使えるカレンダー「The Shop Calendar」でイベント・営業日を表示

The Shop Calendarは、カレンダー形式・一覧形式に加え、現在(2025年9月時点)β版としてアコーディオン形式にも対応しています。..

アプリ

2か月前

写真ギャラリーが複数作成できる!Shopify無料アプリ「GA Image Gallery」

ただし、「Advanced Setup」の方は動画を見ても最初はすんなり理解しづらいかもしれません。..

SEO

2か月前

【Shopify豆知識】だからSEOに強いのか!構造化データ(JSON-LD)について解説

しかし実際には、検索結果やGoogleショッピングにおいて、価格や在庫、バリエーション情報を正しく表示するための大事な役割を担っています。..

Liquid

2か月前

【Shopify豆知識】スキーマ設定(JSON)「t:」から始まる文字列とは‥実は変数パスではない?

Shopifyは「"t:"」以下のパスをたどって "label" の値(ここでは「クマさんのお顔」)を取得し、テーマエディタ上で表示します。..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】スニペットファイルを呼び出す「render」引数と渡り値とは?

この仕組みによって、スニペットは渡されたデータに基づき、表示ロジックに沿って商品画像や商品名、価格などを表示できるようになります。..

制作アイディア

3か月前

Shopify構築をフリーランスへ代行依頼する手順(1~6)と選ぶポイント

私自身の体験としておすすめしたいのが「電話対応ができるフリーランス」を選ぶことです。..

Liquid

3か月前

【Shopify Liquid】オブジェクトの絞り込みに用いる「where」フィルタとは

たとえば、「販売元(vendor)」が「Nintendo」の商品だけを抽出したい場合は、以下のように書きます。..

制作アイディア

3か月前

Shopify構築をフリーランスへ依頼するメリットは費用だけではない!課題点も紹介

その「必死さ」や「ファイティングスピリット」は、柔軟かつ誠実な対応として依頼主にとって大きな安心材料となることも..

制作アイディア

3か月前

【リアルレポート】Shopify構築をフリーランスに依頼する際の相場と費用内訳

ECストアは今や単なる販売ツールではなく、実店舗と同じ、あるいはそれ以上に重要性と存在感を持つものとなっています。..

Js

3か月前

Shopifyにおける「カート追加」の仕組みを理解する!form送信 vs fetch API活用

fetch APIに用いられる「/cart/add.js」は、form送信の「/cart/add」と同様、「仮想的なエンドポイント」になります。..

Js

4か月前

【JavaScript】Shopify「cart.js」を読み解くための「Webコンポーネントメソッド」一覧

商品数や金額といった情報は、HTMLの「data-attribute」を使って要素ごとに管理されており、JavaScript側でそれを読み取って処理‥..

Js

4か月前

Shopifyのカスタマイズに役立つJavaScript「配列メゾット」11選を初心者向けに解説

「2005年新着!夏の水着一覧」という配列があるとします。最安値順に並び替えたいとき、「.sort()」というメソッドを使えば‥..

Js

4か月前

ShopifyではLiquidがあるのになぜJavaScriptが多用されるの?

その理由を一言で言えば、「Liquidは表示前、JavaScriptは表示後に働くから」です。..

Liquid

4か月前

Shopify 関連やおすすめ商品リストが自動生成「recommendations」活用・応用シーン

しかしカートページには、そもそも表示中の商品が存在しないため、このレコメンドの仕組みが機能しないのです。..

Liquid

4か月前

【Shopify Liquid】関連商品・おすすめ商品作成に用いられるオブジェクト「recommendations」について

このオブジェクトは、顧客の行動やストア内でのさまざまなデータを基に、自動的に関連商品を選出します。..

SEO

5か月前

Google、AIモードの導入を発表!収益減少が懸念される中、最も有力なマネタイズとは

このホテル、評価高いし、割引ついてるよ。数ステップで簡単に予約できるけど、今やる?..

SEO

5か月前

AI時代のSEOはオワコン?その真実と「違います」と言える4つの理由

たとえば「近くのコンビニを教えて」といったシンプルな質問に、毎回AIが複雑な推論や自然言語生成をしていたら、とんでもないコストになります。..

設定

5か月前

【Shopify豆知識】ヘッドレス(Headless)ってなに?

少し不気味で怪談を連想させるような響きですが、実際にはShopifyのメリットとして注目されている仕組みのひとつです。..

Liquid

5か月前

【Shopify小技】商品の「カートに追加」の仕組みをシンプルに解説(サンプルコード))

この仕組みにはLiquidだけでなく、JavaScriptやAjax、さらにはサーバー側で動くRubyなど、複数の技術が関わっている..

Liquid

5か月前

カートのノーティフィケーションやドロワーで1注文での同時購入を防ぐ方法は可能?

ノーティフィケーション(画面上部に一瞬表示される通知型カート)については、やや難易度が高めです。..

Liquid

5か月前

【Shopify Liquid】カート内で1つの注文に同時購入を防ぐシンプルな方法

ここで使われているのが、Liquidでよく用いられる「フラグ(真偽)」という考え方です。..

STORY

5か月前

なぜ鳥の巣はあんなに頑丈なのか?成功における「うまくいかない瞬間」の重要性

鳥の巣の初期段階のように、私たちの挑戦も、最初は失敗と不安定の連続です。..

Liquid

5か月前

【Shopify Liquid】商品ページの「オプション」を色か画像にしたい

そもそもShopifyの商品オプションに画像や色を登録できるのか?..

STORY

5か月前

現代言語哲学の巨人が教えてくれた「失敗する人の口癖」とは

あの時もし、あの会社に転職していたら・・..

アプリ

5か月前

【Shopifyアプリ】商品ページから簡単に見積もりを送信!履歴から下書き注文作成も可能

旅行会社、工事や建築、リフォーム業、OEM制作、ノベルティ制作、レンタル業なども十分対応できる‥..

STORY

6か月前

40代・50代にとって新たな挑戦が「苦痛」である理由・・私が救われたニーチェの言葉

苦しみがあるからこそ、深みが生まれる。..